エッセイの翻訳は、単に言語を置き換える作業ではありません。
原文の意味や感情を正確に伝えつつ、
読者にとって自然で理解しやすい文章に仕上げるには、
適切なテクニックが求められます。
今回は、エッセイを翻訳する際に押さえておきたい
重要なポイントを2つご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
また、エッセイの作成が難しいと感じる方は、
先に「アドミッションエッセイの第一歩!草案の作成方法」をご覧ください。
1.文化的な要素を反映
最初のポイントは、「文化的な要素の反映」です。
言語には、それを使う人々の文化や歴史、慣習が反映されています。
そのため、原文に含まれる文化的な要素を十分に理解せずに翻訳を行うと、
文章のニュアンスが失われ、翻訳の質が低下してしまいます。
では、文化的な要素を反映するには具体的にどうすればよいのでしょうか?
文化的な背景を理解
まず、原文の文化的な背景をしっかりと理解することが大切です。
例えば、日本の伝統的なイベントや歴史的な出来事を翻訳する際には、
単に言葉を変換するのではなく、
その背景を十分に把握し、適切な説明を付け加えることで、
読者が正しく理解できるようにする必要があります。
また、各文化には独自のことわざや慣用句が存在します。
これらを直訳してしまうと意味が通じなくなることがあるため、
注意が必要です。
例①:「猫に小判」 → Gold coins to a cat.(直訳)
➤Casting pearls before swine.
例②:「十人十色」 → "Ten people, ten colors."(直訳)
➤To each their own.
2.正しい語彙を選択
正しい語彙を選択することは、非常に重要です。
誤った語彙の選択は、原文の意味を変えてしまう可能があり、
読者に混乱を与えてしまいます。
正確な意味を伝達する上での、語彙の選択方法をいくつか紹介します。
正しい同義語の使用
同じ意味を持つ単語でも、文脈によって適切な単語が異なることがあります。以下の例を参考にしてみてください。
happy vs. content
1.彼女は久しぶりに友達に会って幸せだった。
She was happy to see her friends after a long time.
➤ ‘happy’は、喜びや楽しさを表現するのに適した単語です。
2.彼は自身の単純な生活に満足していた。
He felt content with his simple life.
➤ ‘content’は、現状に対する満足感を表す際に適しています。
このように、同じ「幸せ」や「満足」を表す単語でも、
状況によって適切な選択が求められます。
適切な同義語を選ぶことで、より自然で伝わりやすい文章になります。
具体的な単語を使用
文章を分かりやすくするためには、抽象的な表現を避け、
できるだけ具体的な単語を使用することが重要です。
例えば、「tihng」という単語は意味が広すぎるため、
「object」「item」「issue」など、
より適切な語に置き換えることで、伝えたい内容が明確になります。
専門用語の理解および使用
エッセイのテーマが特定の分野に関連する場合、
その分野の 専門用語 を正しく理解し、適切に使用することが重要です。
専門用語を正確に使うことで、文章の信頼性が高まり、
読者に専門的な知識を持っていることを伝えられます。
しかし、誤った用語の使用や不正確な表現は、
内容の説得力を損なう原因となるため注意が必要です。
エッセイの翻訳は、海外の大学や大学院への進学、書籍の出版、
グローバル企業での業務など、さまざまな場面で求められます。
今回紹介した2つのポイントを押さえることで、
それぞれの状況に適した 正確かつ自然なエッセイ翻訳を行うことができます。
もし、より専門的な翻訳が必要な場合は、
ワードバイスのエッセイ翻訳サービスをぜひご利用ください。
専門の翻訳家がエッセイを翻訳した後、
ネイティブ校正者が英文校正を行うことで、
完成度の高いエッセイを提供いたします。