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書籍の引用方法/APA、MLA、シカゴ、バンクーバースタイル

オンライン上や出版された記事ではなく、書籍一冊を引用したい時がありませんか。原則として、書籍の引用は他の情報源の引用と同じなのですが、学術文スタイルガイドによって、提供すべき情報や、提供方法が微妙に異なります。

如何なるスタイルガイドに従うにしても、書籍引用(書籍章引用も同様に)の際は必ず下記の情報を含めるように。

·        著者(author)
·        書籍名(title)
·        出版年(publication year)
·        出版社(publisher)

これらの情報は書籍のタイトルとコピーライト(著作権)のページに記載されています。更に引用した箇所を読者に知らせる為にページ番号の提示も必要です。異なる改訂版(edition)がないか、そして著者以外の貢献者(例えば編集者や翻訳者)がいないかを確認します。

ここで覚えておきたい事は、異なる著者が書籍内の一章の著作をした場合、参照した特定の章を引用する必要があるということです。そしてその引用方法を下記でスタイルガイド別に説明します。

APAスタイルでの書籍の引用方法

APAスタイル引用では、著者のラストネームとファーストネームのイニシャル、出版年、TitleSubtitle (イタリック体で、頭文字のみ大文字表記)、改訂版がある場合は版号(the edition)、出版社名(場所は不要)の順に記載します。e-bookやオンラインからアクセス可能な書籍に関してはDOI (Digital Object Identifier)とURL (データベース名は不要)も記載します。

Svendsen, S., & Løber, L. (2020). The big picture/Academic writing: The one-hour guide (3rd digital ed.). Hans Reitzel Forlag. https://thebigpicture-academicwriting.digi.hansreitzel.dk/

APAでの書籍の章の引用

APAスタイルでは、書籍全体を同一、もしくは同複数の著者が執筆した場合は、たとえ一章から引用もしくはパラフレーズした場合でも、書籍全体を参照文献とします。

Ghebreab, S., & Heale, S. (2023). Responsible fashion business in practice: Sustainable concepts and cases across the fashion industry (1rst ed.). Routledge.

パラフレーズをした章を示す場合は、文中引用としてパラフレーズをした章と著者名と出版年の記載をします。

Parenthetical (挿入句表示): (Ghebreab & Heale, 2023, Chapter 2)

Narrative (語り口表示): Ghebreab and Heale (2023, Chapter 2)

APAスタイルでの書籍引用例

APA format(APAフォーマット) Author last name, Initials. (Year). Book title: Subtitle (Edition). Publisher. DOI or URL著者のラストネーム、 ファーストネームとミドルネームのイニシャル. (出版年). 本のタイトルサブタイトル (版). 出版社名. DOIもしくはURL
APA reference list entry(APA参照文献入力) Crawford, L. A., & Novak, K. B. (2018). Individual and society: Sociological social psychology (2nd ed.). Routledge. https://ebookcentral.proquest.com/lib/curtin/detail.action?docID=5323290
APA in-text citation(APA文中引用) (Crawford & Novak, 2018)

APA書籍引用では、改定された書籍(著者が執筆したものではない)を引用する場合は “Ed.” もしくは “Eds.”を丸括弧に入れて編集者の後に記載します。

APA format(APAフォーマット) Editor last name, Initials. (Ed.). (Year). Book title: Subtitle (Edition). Publisher. DOI or URL編集者のラストネーム, イニシャル. (Ed.). (出版年). 書籍のタイトルサブタイトル(版). 出版社. DOIもしくはURL
APA reference list entry(APA参照文献入力) Brierley, A. (Ed). (2023). The good prison officer: Inside perspectives (1rst ed.). Routledge
APA in-text citationAPA文中引用例 (Brierley, 2023)

ワードバイスの無料のAPAスタイル引用・参考文献自動作成を活用して、APA書籍引用を作ってみて下さい。タイトル、DOI、もしくはISBNを検索するだけで、必要な詳細を集めることが出来ます。

MLAスタイルでの書籍の引用方法

MLAスタイル引用では、著者名、Title(イタリック体で、頭文字のみ大文字表記)、改訂版がある場合は版号(the edition)、出版社、出版年の順に記載します。e-bookを引用する場合は”e-book”もしくは特定のフォーマット(例えば”Kindle ed.”)を出版社名の前に記載します。

Cogman, Genevieve. The Invisible Library. Kindle ed. Ace, 2016, pp. 43-65.

関連する文中引用では著者のラストネームとページ番号/範囲のみを記載します。

(Cogman 43-65)

MLAでの書籍の章の引用

MLAスタイルでは、著者が一人のみの書籍で、その著者の単体の著書(例えば章や短編に分かれている場合)であれば、それぞれの章や短編を引用するべきです。書籍の章や一部分を引用する場合は、著者名, “タイトル”(引用句で囲む), 書籍名と引用する章のページ範囲を記載します。

Briam, Carol. “Shifting Gears: Business and Technical Writing.” A Tutor’s Guide: Helping Writers One to One, 2nd ed., edited by Ben Rafoth, Heinemann, 2005, pp. 67-72.

MLA文中引用としては、著者名と引用した章のページ番号のみを記載します。

(Briam 69)

MLAスタイルでの書籍引用例

MLA format(フォーマット) Author last name, First name. Book Title: Subtitle. Edition, Publisher, Year.著者のラストネーム, ファーストネーム. 書籍のタイトルサブタイトル改訂版名. 出版社名, 出版年.
MLA reference list entry(参照文献入力例) Krakauer, Jon. Into Thin Air. Villard, 1997.
MLA in-text citation(文中引用) (Krakauer 89)

著書目録や辞書(bibliography, dictionary)の記載方法: 引用句で囲んだ参照語と書籍名を記載。出版社とページ番号の記載は不要。

MLA reference list entry(MLA参考文献の記載方法) “Etymology.” The American Heritage Dictionary. 5th ed. 2011.
MLA in-text citationMLA文中引用例 (The American Heritage Dictionary)

ワードバイスMLAスタイル引用・参考文献自動作成を活用して、正しい書籍引用方法を自身の論文に取り入れましょう。

シカゴスタイルでの書籍の引用方法

シカゴスタイル引用には、二つの選択スタイルがあります。”著者-出版年(author-date)”と”注釈-著書目録(notes and bibliography)”スタイルです。注釈-著書目録スタイルは、引用句で囲む(parenthetical citations)のではなく、著書目録に関する詳細をテキストの最後の脚注に記載します。

シカゴ書籍引用における著書目録は、著者名、TitleSubtitle (イタリック体で、頭文字のみ大文字表記)、改訂版がある場合は版号(the edition)、出版社の場所と名前、出版年の順に記載します。e-bookやオンライン書籍を引用する場合は、フォーマット(例えば”Kindle”)とかDOIを著書目録の最後に記述します。

Bonds, Mark Evan. Absolute Music: The History of an Idea. New York: Oxford University Press, 2014. https://doi.org/10.1093/acprof:oso/9780199343638.001.0001

シカゴスタイルでの書籍の章の引用

シカゴスタイルでは、一人著者の書籍全体を引用するよりも効果的であると判断した場合は、書籍の一章のみを引用することが出来ます。

シカゴスタイルの書籍の特定の章を引用する場合の順序は、著者名, 章のタイトル(引用句で囲む), 書籍のタイトル(イタリック体), 章のページ範囲, 出版社の場所と名前, 出版年になります。

Anzaldúa, Gloria. “How to Tame a Wild Tongue.” In Borderlands: The New Mestiza–La Frontera, 53–64. San Francisco: Aunt Lute Book Company, 1987.

シカゴスタイルでの書籍引用例

シカゴ format(フォーマット) Author’s last name, First name. Book Title: Subtitle. Edition. Place of publication: Publisher, Year. E-book format.著者のラストネーム, ファーストネーム. 書籍のタイトルサブタイトル改訂版名. 出版社名, 出版年. E-bookフォーマット
Chicago bibliography entry(シカゴ著書目録の入力例) Hattie, John. Visible Learning: The Sequel: A Synthesis of Over 2,100 Meta-Analyses Relating to Achievement. 1rst ed. Abingdon-on-Thames: Routledge, 2023. Kindle.
Chicago footnotes(シカゴ脚注) Long-form: John Hattie, Visible Learning: The Sequel: A Synthesis of Over 2,100 Meta-Analyses Relating to Achievement, 1rst ed. (Abingdon-on-Thames: Routledge, 2023), 46.Short-form: Hattie, Visible Learning, 46.Author-date: Hattie, 2023.

書籍のタイトルページに著者の説明がない場合は、編集者や翻訳者名を引用します。

Chicago formatシカゴフォーマット Editor’s last name, First name, ed. Book Title: Subtitle. Edition. Place of publication: Publisher, Year of publication.編集者のラストネーム, ファーストネーム, ed. 書籍のタイトル:サブタイトル.  版. 出版場所: 出版社名, 出版年
Chicago bibliography entry(シカゴ著書目録入力方法) Torino, Gina C, Rivera, David P, Capodilupo, Christina M, Nadal, Kevin L,  Sue, Derald Wing, eds. Microaggression Theory: Influence and Implications. 1rst ed. New Jersey: John Wiley & Sons, 2018.
Chicago footnotes(シカゴ脚注) Long-form: Gina C Torino, David P Rivera, Christina M Capodilupo, Kevin L Nadal, Derald Wing Sue, eds.,  Microaggression Theory: Influence and Implications, 1rst ed. (New Jersey: John Wiley & Sons, 2018), 12.Short-form: Torino, Rivera, Capodilupo, Nadal, Sue, Microaggression Theory, 12.Author-date: Torino, Rivera, Capodilupo, Nadal, Sue, 2023.

シカゴスタイルの引用が不明確な場合は、ワードバイスシカゴスタイルの引用・参考文献自動作成を活用してみましょう。

バンクーバースタイルでの書籍の引用方法

バンクーバースタイル引用システムは、著者-ナンバー(author-number)システムとも呼ばれ、文中の番号は文献リストの番号に紐づけされています。このスタイルは必要論理に基づいたもので、句読点、大文字化、イタリック化などの細かい使い方に関しては広範囲に及ぶので、ジャーナルから求められるガイドラインに沿っている事と、自身の原稿と文献リストが一貫している事が最も重要になります。

バンクーバースタイルでの書籍の章の引用

全章の著者と編集者が同一であれば、章の引用ではなく、書籍全体を引用します。書籍の中の章や箇所に独自のタイトルと著者名が記載されていても他者が編集したコレクションに含まれているのであれば、関連した章/箇所を直接引用することが出来ます。

バンクーバースタイルでの書籍引用例

E-bookの場合:

Vancouver format(バンクーバーフォーマット) 1. Author A, Author B. Title of e-book: Subtitle [format]. Place of publication: Publisher; Date of original publication [cited year abbreviated month day]. Available from: URL.1. 著者A, 著者B. e-bookのタイトル:サブタイトル[フォーマット]. 出版場所: 出版社; 初刊発行年 [年 月 日]. Available from: URL.
Vancouver website citation(バンクーバー ウエブサイト引用) 1. Sommers-Flanagan J, Sommers-Flanagan R. Clinical interviewing [e-book]. 5th ed. New York: John Wiley & Sons; 2015 [cited 2015 Jun 30]. Available from: https://download.e-bookshelf.de/download/0003/9792/06/L-G-0003979206-0002496656.pdf 
Vancouver in-text citation(バンクーバー文中引用) The classic book—now in its fifth edition—has been updated with the latest content from the DSM-5, including diagnostic criteria, assessments, and checklists.1

改定版出版書籍内の章

Vancouver format(フォーマット) 2. Author of Part, AA. Title of chapter or part. In: Editor A, Editor B, editors. Title: subtitle of book. Edition (if not the first). Place of publication: Publisher; Year. p. page numbers.引用箇所の著者, AA. 章や箇所のタイトル. In: 編集者A, 編集者B, 編集者. 著書のタイトル: サブタイトル, 改訂版名(初刊でない場合). 出版場所: 出版社; 出版年. P. ページ番号
Vancouver website citation(ウエブサイト引用) 2. Meltzer PS, Kallioniemi A, Trent JM. Chromosome alterations in human solid tumors. In: Vogelstein B, Kinzler KW, editors. The genetic basis of human cancer. New York: McGraw-Hill; 2002. p. 93-113.
Vancouver in-text citation(文中引用) The pattern of chromosome alterations in human solid tumors has been found to be decidedly nonrandom.2

バンクーバースタイルでのウエブサイト引用には、ワードバイスバンクーバースタイルの引用・参考文献自動作成 をご利用下さい。

学術文執筆に関するリソース

投稿ボタンを押す前に、原稿に記載する情報源(ウエブサイト引用ポッドキャスト引用ChatGPT引用)が正しく引用されている事を確認したい場合は、ワードバイスのリソース記事をご覧ください。

ワードバイスAIが提供するオンラインライティングアシスタントでは、いかなる書類のチェックもAI英文チェッカーAI英語パラフレーズツールAI英語文章要約ツールを今すぐ無料でご利用頂けます。更なる英文校正を希望する場合は、ワードバイスプロの校正者による英文校正サービスで、経験豊かな学術文編集者たちが、全体的な文構成、流れ、原稿の語調を向上させて、ご希望のジャーナルで出版される機会を増すお手伝いをします。

書籍の引用方法/APA、MLA、シカゴ、バンクーバースタイル - Wordvice

ChatGPT出典の引用方法 / APA, MLA, Chicago, Vancouver

学術論文でChatGPTを引用できる?

執筆過程でChatGPTを使用したのであれば、ChatGPTの引用が必要かもしれません。でも、ここで問うべきは、学術論文でChatGPTを使うこと自体が倫理的かということです。これに関しては、教育機関やスタイルガイドは、必ずしも同意していませんし、規則やポリシーもまだ完成されていない上、変化し続けています。

ほとんどの学術文の出版社は、ChatGPTやその類のツールには著者の資格(ジャーナルのオーサーシップ)を与えるべきではないことに同意していますが、その一方で、引用が正しく記載されている責任のある使用であれば許可しています。”責任のある”とは、自らの出版社の性質と限界を考慮して、剽窃行為と見なされる可能性のある内容創作よりも、アイデアを探究して、文章に磨きをかけ、引用源を見つける(下記でこの問題を取り上げますが、出版社は引用源を見つけるのが非常に下手です)ことです。

念のため、大学の最新のポリシーや投稿先ジャーナルの著者用ガイドラインを確認するべきです。出版社によっては、明確な掲載許可が下りない限り、生成AI(ジェネレーティブ AI)ツールを禁止する場合があります(例Science Journals)が、殆どの出版社は、そのようなテクニックを使用した理由が論文の言語と可読性を向上させる為のみで、自らの作品には自らが責任を持つことを誓って欲しいだけなのです(例Elsevier Journals)。

ジャーナルの執筆や課題を完成させる際ChatGPTの使用が確実に許可されているのであれば、次はガイドラインで、正しい引用方法の説明箇所を探しましょう。全スタイルガイドが新しい規則を取り入れているわけではありませんが、現時点で各スタイルガイド用にお勧めするフォーマットをここでご紹介します。

APAスタイルでのChatGPTの引用方法

APAスタイルにおいてのChatGPTの引用の記載方法は、同ツールを使用してジェネレートした文を記載をする毎に、”OpenAI”と表記し、使用したバージョンの年式(ChatGPTの右下に表示されています)を記載します。

APA参照文献においては、著者として”OpenAI”、タイトルとして”ChatGPT (イタリック体)”、その後に、使用したバージョンの年式を丸括弧に入れて記載します。そして、四角い括弧内に”Large language model”と記載して、URL(https://chat.openai.com/chat)を提供します。ここで注意するべきは、あなたがアクセスしたChatGPTモデルの特定のウエブページのアドレス(Direct URL)は、使用するツールによって異なる場合があるので、誰もがそのDirect URLにアクセスできるというわけではないということです。

APAでは、序章(Introduction)や研究方法(Method)の箇所でのツールの使用方法を記載する事と、使用したプロンプトと生成(ジェネレート)したテキストを提供する事を奨励しています。ChatGPTは各プロンプトに対して特異性のある出力文を生成して、それは他人には復元できないので、付録(appendix)箇所に生成された長文の出力文を記載するのもよいでしょう。

APA ChatGPTの引用例

APA formatAPAフォーマット OpenAI. (Year). ChatGPT (Month Day version) [Large language model]. https://chat.openai.com
APA reference list entryAPA参考文献エントリー OpenAI. (2023). ChatGPT (May 24 version) [Large language model]. https://chat.openai.com
APA in-text citationAPA文中引用 (OpenAI, 2023)

ChatGPTの引用が間違っていないかを確認する為、ワードバイスAPAスタイルの引用・参考文献自動作成を是非ご利用下さい。

MLAスタイルでのChatGPTの引用方法

MLAスタイル引用・参考文献ガイドでは、ChatGPTを使用して言い換えた箇所(パラフレーズ)や引用文(Quote)を含む、ChatGPTを利用して生成した全箇所の引用を奨励しています。更に、テキスト内でChatGPTを使用した目的(例:校正(プルーフリーディング)、引用句の翻訳)を提示して、引用源を注意深く確認する事を推奨しています。MLAはフィードバックや新しいアイデアを求めているので、生成AI(Genetive AI)ツールを使用して引用したあなた自身の経験をシェアするのもよいでしょう。生成AI引用に関するコメントをここで投函してみるのもよいでしょう。

MLA文中のChatGPT引用は、丸括弧の中の引用符で囲んだ特定のプロンプトの短縮バージョン(3単語)で出来ています。

文献エントリーはタイトル全文(Full Title)を引用符で囲み、”ChatGPT”(イタリック体)、使用したバージョン、”OpenAI”、生成した日、URLの順に記載します。

MLA ChatGPTの引用例

MLA formatMLAフォーマット “Exact prompt you used” prompt. ChatGPT, Day Month version, OpenAI, Day Month Year, chat.openai.com.
MLA reference list entryMLA文献エントリー “Are wealthier people happier than those less well off” prompt. ChatGPT, 24 May. version, OpenAI, 7 Jul. 2023, chat.openai.com.
MLA in-text citationMLA文中引用 (“Are wealthier people”)

ChatGPTの引用方法を理解した今、ワードバイスMLA スタイルの引用・参考文献自動作成をご覧下さい。

シカゴスタイルでのChatGPTの引用方法

シカゴスタイルでは、ChatGPTは番号付けされたフットノートやエンドノートに著者としてリストされ、テキストが生成された日をその後に記載します。そして出版社やスポンサーとしてOpenAIが続きます。URLの提示はオプショナルです。シカゴスタイルでは、参考文献としてChatGPTとの”パーソナルコミュニケーション(personal communications)”を直接文中に、もしくはエンドノートに記載することは推奨しません。

AIで生成したテキストを編集したという記述は必要です。(例:”edited for style”)。

MLAと同様、シカゴスタイルも、学術文執筆においての生成AIツールの使用に関する規則を改善し続けています。そして更新されるアップデートを定期的に確認することを推奨しています。

シカゴスタイルChatGPTの引用例

文中でプロンプトを提供する場合は、フットノートには”Text generated by ChatGPT”、生成した日、”OpenAI”、そしてURL (general URL)のみを記載します。

同じChatGPTを文中に引用する場合、”ChatGPT”とのみ記載できます。

Chicago long footnoteシカゴ 長文フットノート 1Text generated by ChatGPT, July 7, 2023, OpenAI, https://chat.openai.com.
Chicago short footnoteシカゴ短縮フットノート 2ChatGPT

文中でプロンプトを提供しない場合は、フットノートに記載しなければなりません。

Chicago long footnoteシカゴ長文フットノート 1ChatGPT, response to “Are wealthier people happier than those less well off,” July 7, 2023, https://chat.openai.com.

ノートの代わりに、著者-日付(author-data)法を利用する場合は、文中で括弧内に入れて提供しなかった全ての情報を記載します。

Chicago author-date citationシカゴ著者-日付引用 (ChatGPT, July 7, 2023, edited for style)

シカゴスタイル第17版においてChatGPTの引用方法がまだ不明の場合は、ワードバイスシカゴスタイルの引用・参考文献自動作成がお手伝い出来ます。

バンクーバースタイルでのChatGPTの引用方法

バンクーバースタイルガイドラインは、生成AIツールのフォーマット定義に関しては触れていません。しかしながら、それらのツールは紐づけ出来ない復旧不可能な未出版情報源と見なされるため、”パーソナルコミュニケーション”フォーマットの修正バージョンを使用して引用する事をお勧めします。文中引用で全ての必要な詳細(例えば使用したプロンプトなど)を含めるべきですが、参照文献エントリーは不要です。

バンクーバースタイルChatGPTの引用例

Vancouver formatバンクーバーフォーマット Type of Communication, Communicator, Date (DMY)
Vancouver in-text citationバンクーバー文中引用 I used a generative AI bot to draft a list of potentially useful solutions to this problem (ChatGPT response to prompt “How can we avoid producing too much waste”, 7 July 2023).

ChatGPTの引用方法がバンクーバースタイルに沿っているか確信が持てない場合は、ワードバイスバンクーバースタイルの引用・参考文献自動作成を利用して、投稿前に確認してください。

常時ChatGPT源を引用するべき?

研究論文や科学的/学問的論文におけるAIツールの使用に関しては、明確な総意はありません。規則やガイドラインは常に変更している為、執筆にとりかかる前に、許可されている事と要求されている事を確認するべきです。

“ChatGPTに関する研究論文”でAI言語モデル、能力、限界、奇癖を研究しているのであれば、プロンプトの出力文であるデータを提供するべきです。そして、これはChatGPTからのテキストが、論文の文中にコピペが許される唯一の場合ですので、その旨を供述して、引用の主源であることを記載します。

ChatGPTを使って論文の概要を作成したり研究課題を発展する場合、その記載が必要か否やは大学のガイドラインによります。

ChatGPTを事実に基づいた情報源として引用する事は絶対にしないように。それは”幻覚”に過ぎないし、自信を持って作り話をプレゼンしているに過ぎません。ChatGPTのデータの有効化は2021年までしか延長されていない事もお忘れなく。

ChatGPTは情報源の引用や引用をフォーマットしてくれる?

答えはノーです。ChatGPTに引用源を問うと、あたかも出来るような行いをしますが、おそらくそのような情報源のリストは存在しません。AIツールは、文のパターンを複製しますが、インターネット上での検索はしない上、出力文の質に関しては意識していません。

その上、ChatGPTは、こちらが要求するスタイルの正しいフォーマットを使用しての情報源提供は不可能なようですが、ChatGPTの出力文には説得力があるので気をつけるように。代わりとして、この理由の為に作られたWV citation generatorを使用しましょう。

学術文の情報源ワードバイスではAIを活用したオンラインライティングアシスタントを提供しています。このツールは、論文の内容を理解して、文法、スタイル、内容を向上する提案はしてくれるものの、幻覚を引き起こしたり自ら文を変えることはしませんので、倫理的な疑惑が発生することもありません。ワードバイスのAIを活用した英文チェッカー(AI Proofreader)英語パラフレーズツール(AI Paraphraser)は論文の質を向上させ、原本のオリジナリティを強調させ、要約ツール(Summarizing Tool)は情報源の主旨を摘出するお手伝いをします。また、投稿前にプロの校正者によって論文に磨きをかけて貰いたい場合は、ワードバイスのプロによる英文校正/校閲・日英翻訳サービスをご利用ください。

 

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