研究の理論的根拠(rationale of the study)とは、(記事や論文で)その研究を行った理由、もしくは(プロポーザルで)その研究を行うべき理由を示します。つまり、研究の理論的根拠は、読者や審査官に研究の必要性を説明するものです。これを「研究目的(purpose)」や「研究の妥当性(justification」と呼ぶ時もあります。その言葉自体を理解するのは簡単に思えても、理論的根拠が研究課題や研究課題ステートメント(statement of the problem)とどう違い、論文の他の箇所とどう関わっていくのか疑問に思われることでしょう。
研究の必要性を正当化するにあたって、幾つかの制限があります。応用実践研究においては、調査を正当化する理由は常に、過去に行われた工程や実践に問題点があったり満足できるものでは無いことです。例えば、とある国、市、地域の住民が、週末の病院のケア状態に不満(スタッフ不足、十分に注意が行き届かない、何も決めて貰えない等)を抱いているとしましょう。そして、あなたが調べてみた所、これらの認知されている問題が実際の物資やケア不足から来るものであるのか、それとも週末に治療を受ける患者のうち、相応の治療を受けられる患者の人数が少ないのかに関する調査が過去に行われていいない事に気づいたとします。この場合、「データ不足(lack of data)」という問題点が更なる調査を正当化する事になるのです。もしくは、明らかに週末のスタッフ不足や受けられる治療内容が限られているとすれば、結果として平日のどの過程が週末に省かれているか、そして、その為に起こる悪影響を調査をしてみるのもよいでしょう。
理論的根拠が序説箇所にどうフィットするかを、以前記載した課題ステートメント(earlier articles on the statement of the problem)の例でみてみましょう。この例はオンライン学習の難点に関する実践研究の非常に短い序説です。あなたが書く序説はもっと長いかもしれません(特に研究コンテキスト背景の箇所)し、この例は情報源が提供されていません(全ての主張と既存研究の引用は提示するべきです)が、注意して見て欲しい所は研究背景の提示(background presentation)、理論的根拠(rationale)、そして課題ステートメント(statement of the problem)がそれぞれ論理的に調和していて、読者があなたの研究の動機や基礎を簡単に理解出来る事です。