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海外の大学院向け志望動機書(SOP)の形式

大学院へ出願する際、大学院への推薦状英文履歴書(CV/Curriculum Vitae)など、準備する書類が多数あります。

そのように多数ある大学院出願書類一式の中でも最も大切な出願書類が、大学によってstatement of purposeともpersonal statementとも呼ばれる志望動機書です。

そこはワードバイス大学院出願エッセイの校正にお任せください。今回は大学院出願において志望動機書が重大である理由、大学院志望動機書が大学志願エッセイの形式と異なる点、更に、例をあげて成功に導く大学院出願用志望動機書の形式をご紹介していきます。

 

目次

  • 志願動機書の説明
  • 志望動機書の形式方法
  • 志望動機書の形式と構成
  • 志望動機書の例

 

志望動機書の説明

志望動機書とは?

大学院出願において、statement of purpose(SOP)、もしくはpersonal statementと呼ばれる志願動機書が出願書類の中にありますが、これは出願者の学歴と経歴に関連したあらゆる事を記述しながら、自分なりの説話を書き綴るものです。学術や専門的な興味や、成果、パーソナリティ、価値観、世界観などを執筆しながら、出願者がその大学院のプログラムに進学する事で、学校と本人が如何に価値を高めていくかなどを記述するものです。

 

大学院用志望動機書と大学の出願エッセイの違い

大学院レベルでは、多くの学生たちは既に長年にわたる研究や学術経験を積んでいます。経営学修士号(MBAプログラム)の場合、出願者たちは既に何年もの職場経験を積んでいて、エッセイに記述する内容も豊富です。

ここが、大学院出願志望動機書が大学出願エッセイと異なる所です。大学院志望者は、他の志望者たちと比べて自分を識別して目立たせる豊富な材料を既に持っているのです。そして、志望動機書の中で記述される領域の広さと経験の深さは大学出願エッセイよりも遥かに複雑なのです。

 

大学院プログラムが志望動機書を要求する理由

志望動機書を通して、出願者たちは自分たちの計り知れない質を文面で表現して、願書委員会の審査員に検討して貰うアピールをするのです。出願者の個人的もしくは職業的な力量や、専門分野における自らの目標や熱意を執筆するのも良いでしょう。

通常、大学院出願過程の競争率は非常に激しいです。学問面で能力があると認めらる以上に、出願者が入学後、同プログラムに如何に懇身するつもりであるかを論証する必要があります。覚えておいて欲しいのは、大学院側としては、学生が落第して授業料の支払いを止める事を恐れています。

 

Covid-19が志望動機書に及ぼした影響

Covid-19の影響で、全国共通テストを採用する学校が減りました。以前から共通テストの平等性においての疑問が徐々に増していたことは事実です。

例えば、NYUの経営大学院であるスターン・スクールは、6月15日、トップ25の指に入る全日制経営大学院の中で、GMATやGREを申請課程において考慮しないと発表した4番目の大学院となりました。

更に、メリーランド大学マクネイア・スカラープログラムのマイケル・ハント学長はこう言っています

「私が目指しているのは、学術的自由さと、他の大学の既定によって作られた壁や障害を無くすことである。いつか、全ての人々への扱いが同じになる為の委員会やパンデミックなど要らなくなる日が訪れる事を祈っている。」

という事は、主に、志望動機書、学術的背景、履歴書(resume/CV)、推薦状(letter of recommendation)によって大学院の合否が決まるという事です。

 

志望動機書の長さは?

一般的には志望動機書は500-1,000の単語数で、1枚にまとめるべきです。でもこれは志願する大学院やプログラム、更には志願者の学術的経験の範囲によります。

 

志望動機書の形式方法

大学院出願用志望動機書の書き方(例文あり)と、成功に導く大学院出願用志望動機書の執筆の20のコツは既に紹介しました。

これらのリソースをもう一度読み返し、ワードバイスのウエビナーシリーズをご覧ください。

【動画】勝利をもたらす志望動機書の書き方

【動画】志望動機書と推薦状の書き方

 

志望動機書の形式の規則

大学院出願用志望動機書は、大学の出願エッセイ形式とは異なり、共通願書エッセイ(コモンアプリケーションエッセイ)のようにテキストボックスにアップロードしたり、何らかのプラットフォームに入力したりはしません。

大学院出願は、志望する大学院のプログラムに直接出願するのです。大学院は、大学の組織の中でも別の事業体だからです。そして、例えば人文学科への出願は、工科部への出願とは異なるのです。

その結果、大抵の大学院では、願書を直接志望のプログラムにアップロードするという簡単な方法をとっています。おそらくワード(Word.doc) やアドビのPDFファイル(Adobe.pdf file)をアップロードする事でしょう。

 

マイクロソフトワード .DOCフォーマット(Microsoft Word .DOC format)

通常、志望動機書は.docか.docxファイルを使用します。ワードファイルの短所は編集が可能である事と、異なるワードのバージョン(2010年版、2016年版、Office365版)の間で不一致が発生し得るという事です。ワードファイルの長所は誰にでも開けられて見る事が出来る点です。

 

PDFフォーマット

エッセイの見た目の良さを保ちたいのであればPDFをお薦めします。PDFは古いバージョンのワードドキュメントに起こりがちなフォーマットの乱れのようなものは発生しません。

書面を読み易くしたいのであれば下記のルールを守りましょう。

  • マージンは1インチを使用マイクロソフトワードでは既定設定になっています。
  • セリフ(Serif)体フォントを使用。セリフ体フォントとはTimes New Roman、 Courier、Garamondのように、クラッシー感を出す時によく見かけるフォントです。エッセイにプロ意識を加えてくれます。セリフのない簡素なフォント(sans Serif)の使用は避けましょう。
  • フォントのサイズは標準の12フォントを使用
  • 1.5行間かダブルスペース行間を使用。志望動機書の読み易さは非常に重要です。ダブルスペース行間を使用しても1枚の書面にまとまる筈です。
  • ヘッダーを使用。氏名、大学名、他の必要情報をヘッダーで記載します。
  • 段落(パラグラフ)を明確に分ける事。既定設定に従い、エンター(ENTER)キーを2回押しましょう。

 

志望動機書執筆の他のガイドライン

  • 読み直して改訂しましょう。志望動機書には、誤字や文法的エラーはあってはならないのです。その為にプロの校正サービスを利用するのも良いでしょう。
  • 明確かつ簡潔な執筆にしましょう
  • 決まり文句や反復的表現を避けましょう
  • 非公式、口語体、携帯電話のショートメール的な形式は避けましょう。絵文字やハッシュタグも使用しないように!
  • 長文を避けましょう入試担当者たちは志望動機書を読み流します。行間を開けたり段落を入れたりして読み易くするように。

 

志望動機書の執筆の重要点 志望動機書を執筆する上で避けるべき点
大学院のプログラムの志望動機書ガイドラインを熟読する事。各プログラム毎に各志望動機書を執筆する事。 志望動機書を1つのみ書き、全プログラムに同じ志望動機書を提出しない。
師匠やプロの校正サービスを利用して、文法やスペルの正確さを確認する。 オンラインの文法チェッカーやワープロ文法チェッカーのみを使用しない。
単語数に気を付けて。各学校の文字規定数を再確認する事。通常は約500-1,000文字。単語数を減らす方法を参照に。 長文や小説を書かない事。自分の人生の全てを記載して自伝を書くわけではない。
会話文(略語、スラング、他の口語表現)を避け、プロ意識を持った執筆にする事。会話文を避け、プロ意識を持った執筆にする事。 ハッシュタグ、絵文字、ミームや他の俗語言葉を使用しない。

 

志望動機書の形式と構成

力強い志望動機書を執筆する上で最も重要な特徴は構成です。読み手が簡単に理解できるように情報設計を行います。上手にまとまった書面は読む側の興味を保持する事が出来るのです。

一般的に志望動機書は学術エッセイの形式に従うべきです。

 

序論(Introduction)-自分の目標を記述して、自己紹介をする

先ず志望動機書の最初の箇所では、出願者がプログラムを終了した後、何を成し遂げたいかを明確かつ簡潔に説明するべきです。例えば歴史学専門の出願者であれば、卒業後はPhDを取得して、大規模な非営利団体や博物館で史学者になる事が目標であったりとか。化学専門の出願者であれば、目標は博士課程終了後には大きな大学で研究に従事して、行く行くは教授になりたい等です。または、民間企業への就職を目標とする出願者もいるかもしれません。如何なる分野の学問であっても、プロとしての実績、学歴、インターンや職種についた経験と目標がこの箇所で記述されるべきです。

 

志望動機書の序論の書き方のコツ

  • 注意を引く。序論が読む側に第一印象を与えます。
  • 最初の文章は説得力がある事。逸話、引用、強く心を掴む身の上話を使うのも良い手です。
  • 予告。序論の後半は志望動機書の内容の簡潔な予告であるべきです。

 

本文(Main Body)-学歴と職歴

本文の前半では、学歴と職歴や以前行ったプロジェクト、成し遂げた事、学習経験の詳細を記載しながら、自分が如何に相応しい候補者であるかを示すべきです。

大学4年間の体験や成績の結果を簡潔に紹介するところから始めましょう。それから課外活動、プロしての職業経験や実績を記述します。大学院の候補者であればプロとして幅広い分野の職業経験がある筈なので、他の候補者と差をつける事が出来ます。

もちろん学問的経験や成績に関しても強調するべきです。大学のリソースが非常に役だった事や、教授陣との特別な関係を築いた事などが、PhDアドバイザー達が候補者に望んでいる事です。

本文の後半では、例を挙げて自分が主張する要点を支持します。

  • プログラムへの興味。その大学院のプログラムに興味のある理由を述べる。
  • 学術目的。大学院生として研究環境に入っていくのですから、遂行したい研究目標を具体的に述べる。
  • 仕事や専門職に対する目標。大学院卒業後の計画。学術分野か民間企業への目標を具体的に記述する。
  • 長所と短所。何故、どのように自分の長所と短所を進展させたかの記述。自らの行動と性格が他人に与えている影響と、その自己認識を説明する。協調性と公平性は大きく関心を持って貰える重要点です。
  • 履歴書では無く文脈を書く事。業績や経験を孤立させないように具体的な逸話にしてみます。
  • 例を挙げる。具体的例を挙げながら自らの逸話を広げていきます。具体的であればあるほど逸話に説得力が出ます。統計学関係のプログラムを志望するのであれば、祖父と遊んだポーカーのゲームについてとか、確率変数の期待値を学んだ瞬間の驚きを記述するのもいいでしょう。

 

本体(Main Body)-自分が志望プログラムに最高に適している理由を述べる

入学を許可される為には、出願者の目標と興味が大学の使命(mission)と価値(value)に調和しなければなりません。一般的な策としては、その学科の数名の教授に焦点をあて、それらの教授たちの事を述べたり、一方で出願者が尊敬する立派な卒業生の偉業に関して記述するのもよいです。

この箇所では、志願校や学部と自分の目標を一致させ、創造的に記述して印象的な願書に仕上げるのです。

 

志望プログラムに適している旨を記述するコツ

  • 志望プログラムに協調する。大学のプログラムに関する詳細をガイドとして志望動機書と大学院のプログラムを協調させる。自己の経験をプログラムの内容に協調させる。
  • コミュニティーと文化。最近では、コミュニティーを代表したり貢献できる人脈を学校側は探しているので、自らの歴史と目標がプログラムのある市、大学、そして文化に関係しているかをチェック。
  • プログラムから得る利点。単に自らの授業料と卒業までの時間を学校に支払うのではなく、どのような利点を学校に求めているかを願書委員会は知りたいもの。ここで特別な学部を参照して、知っている限りの教授たちの学問貢献を記述するのも良い。

 

終結(Conclusion)-要点

終結箇所では2つの目標を達成するべきです。一つ目の目標は、終結で動機書の内容を全てまとめて、読者がもっと知りたくなるように興味を抱かせる事。そして下記の2つ目の目標が達成出来たら志望動機書の合格点を貰える事でしょう。

その大学院のプログラムで学ぶことで、職業的にも個人的にも自分に及ぼす影響に関して最終的な意見を述べます。世界に及ぼす影響とプログラムで学ぶことで自分自身に及ぼす影響を記述します。

 

志望動機書の終結の書き方のコツ

  • 簡潔である事が大切。通常、この箇所には動機書の前箇所で記述されていないような新しい情報は記載しないので、前記の情報の繰り返しにならないように注意。
  • 自分の価値を記述。ここでは、最大限に自分を売り込むのです。自己の能力だけではなく、優れた決断力とその決断に忠実である自信をアピールします。更に独自性のある学問、仕事、個人的な経験と目標を伝えます。たとえ合格しなくても、理由は自分の価値を認めて貰えなかったり誤解されたからではなく、そのプログラムに自分が適切ではなかったからであるべきです。

ワードバイスリソースページには志望動機書の例文もございます!

 

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