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学術論文(Academic essay)の執筆に必要な、7つのステップ

 
高度教育において学術論文の執筆は当たり前で、生徒の将来のアカデミックな成功がかかっている非常に重要な役割を果たします。

学術論文とは何か?

学術論文とは、証拠を元にした論議を提示して、その課題に対して明確巧みに構成された説明を読者に提供するものです。学術論文の執筆は、単に言葉や文章を混ぜ合わせたものではありません。読者の期待に応える論文の執筆には、練りに練った計画、研究、批判的思想(クリティカルシンキング)を要します。

この記事では、学術論文の執筆で必要なステップを探究して、一流の論文を作成する為のコツや例をご紹介します。

ステップ1論文課題を選ぶ

学術論文執筆の最初のステップは課題選びです。課題とは、論文の主なアイデアや主題です。興味があって、既に十分理解している課題を選びましょう。そして、現在学習中であったり取り組んでいるコースと関連性のある課題を選びましょう。

論文の課題を選ぶと同時に、求められている規定フォーマットやガイドラインを厳守することも重要です。論文の規定を熟読して、調整が必要な部分は調整します。例えば、論文のガイドラインで、特定のアカデミックフォーマットスタイルAPAスタイルMLAスタイルシカゴ(Chicago)スタイル等)の使用が指定されている場合は、編集過程で規定スタイルが使われている事を確認します。どんな学術文書でもそうですが、アカデミックライティングのルールに従う事が重要です。

論文を書き始める前に、下記にも注意を払うように。

·  論文で明らかにしたい疑問は何であるか?
·  その学術論文には、情報源の批判的分析や修辞法分析(rhetorical analysis)の提示が必要であるか?
·  一次資料と二次資料(primary and secondary sources)を必要とするか?
·  論文の目的は、オリジナル研究に基づいたオリジナル論議の提供であるのか、それとも文献レビュー(review of the literature)であるのか?
·  分析には複数の研究の比較が必要であるか?

ステップ2研究を行う

論文の課題を選んだら研究を始めましょう。学術論文にとって、自らの論議を支える情報収集は必須です。文庫本、学術ジャーナル、オンライン上のデータベース、その他にも信頼のおける様々な情報源を使い、論文課題に関する情報を集めましょう。

論文の情報収集には、一次研究、二次研究、三次研究など、いくつか異なる種類の研究方法があります。

一次研究(Primary research)とは、アンケートやインタビューや実験から集めるオリジナルのデータです。この種類の研究は、特定の課題に関する情報を直接集めることができる上、二次資料が存在しなかったり非常に限られて いるときに特に便利です。

二次研究(Secondary research)とは、他者が収集した既存のデータや情報を使用します。情報源は学術ジャーナル、文庫本、オンライン上データベースなどを含みます。二次研究は、殆どの論文研究の出発点となり、オリジナル研究の優れた土台を提供してくれます。

三次研究 (Tertiary research)での課題に関する情報源は、教科書、百科事典、参考文献のような概要(summary)や概観(overview)です。この種類の研究は、一般的な理解を求めたり、特定の情報をいち早く見つける時に使われます。

研究を行なう上で重要なのは、様々な情報源を使って情報収集をすることと、見つけた情報を批判的に査定することです。情報源は、信頼できるものであり研究課題に関連性があるべきです。個人のブログや意見のような信頼のおけない情報源の使用は避けるように。研究を進める際は作家名、出版日、ページ番号などを含めた情報を書き留めておくと、後々の参照が簡単になります。

ステップ3: 論文のアウトラインの作成

アウトラインとは、執筆過程であなたを導いてくれる地図のようなものであり、困惑を避けることにも役立ちます。優れたアウトラインは、序説(introduction)、本体(body paragraphs)、結論(conclusion)を含みます。本体の各箇所は、課題文章(topic sentence)、裏付けとなる証拠(supportive evidence)、次の文章に繋げる遷移文章(transition sentence)を含みます。研究文書のアウトライン(outline for a research paper)が研究の各箇所の構成と概要を表わすのと同じです。

論文アウトラインのテンプレート

ここで取り上げるアウトラインは論文の基本的構造を表しますが、自身の研究課題に合わせて調整が可能です。序説の箇所では、論文の主論議を表わす課題の簡単な概要とテーマを提供します。本体には主に3つのポイントを含め、各ポイントでは証拠の裏付けと分析結果の説明を記載します。結論では論文のテーマ、主旨ポイントの概要、最終的な考えや結果を記載します。このアウトラインは、あなたのアイデアを整理する出発点になり、優れた構成や裏付けのある論文であることを確信してくれます。

I. Introduction (序説)

A. Brief overview of the topic (課題の簡単な概要)

B. Thesis statement (研究テーマ)

II. Body (本体)

A. First main point (最初の主なポイント)

1. Supporting evidence (裏付けされた証拠)

2. Explanation and analysis (説明と分析)

B. Second main point (2番目の主なポイント)

1. Supporting evidence (裏付けされた証拠)

2. Explanation and analysis (説明と分析)

C. Third main point (3番目の主なポイント)

1. Supporting evidence (裏付けされた証拠)

2. Explanation and analysis (説明と分析)

III. Conclusion (結論)

A. Restate thesis statement (研究テーマの再記述)

B. Summarize main points (主なポイントの概要)

C. Final thoughts and implications (最終的な考えと意味/結果)

ステップ4:序説を書く

論文で読者が先ず読む箇所が序説ですから、ここで良い印象を与えることが重要です。序説では課題のバックグラウンド情報を提示して読者の心を掴み、論文のテーマ(thesis statement)を提供します。

下記は序説文章の例です。

“The American Dream, once a symbol of hope and opportunity, has become increasingly elusive in recent years. Despite its origins as a means for individuals to pursue their own happiness and success, the American Dream has come to represent a set of unattainable goals that are beyond the reach of the average person. This essay will explore the ways in which the American Dream has become an unattainable goal for many Americans, including the reasons for its decline and the impact this has on society as a whole.”

(かつては希望とチャンスのシンボルとまで言われたアメリカンドリームであるが、近年ではますます理解しがたいものとなっている。個々が幸福と成功を遂行するという元来の意味とは裏腹に、アメリカンドリームは、平凡な人間には手の届かない、達成不可能な目標を意味するようになった。この論文では、アメリカンドリームが堕落した理由と、社会全体に及ぼす影響を含め、アメリカンドリームが多くのアメリカ人にとって達成不可能な目標になってしまった道すじを辿っていく。)

上記の序説は、200文字以内で、文脈提供、疑問を掲げ、論文のテーマを表現しています。

ステップ5:本体パラグラフを書く

本体の文章は論文の論議を展開、証拠を提示、そして論議をサポートします。各文章では、アイデア、証拠の裏付け、次章に繋げる遷移文章に焦点をあてます。文章を繋ぐ遷移単語(transition words)を使い、論文全体の論議点を明確にしましょう。

ステップ6:論文の結論を書く

結論は論文の最後の箇所であり、論議の概要を提供する箇所です。ここでは論文のテーマを改めて提示して、最終的な考えを提供したり、今後の行動を促すものです。結論は読者の心に印象を残し、論文の終結を提供します。

下記は、アメリカンドリームに関する学術論文における結論文章の例です。

In conclusion, the American Dream has undergone significant changes since its inception. Despite its original intention as a means for individuals to pursue their own happiness and success, the American Dream has come to represent an unattainable goal for many Americans. The factors contributing to this decline include economic inequality, declining social mobility, and a lack of access to education and job opportunities. This shift in the meaning of the American Dream has significant implications for society as a whole, including increased poverty and social unrest. In order to restore the American Dream to its original purpose, policymakers must address these systemic issues and work to create a more equitable society where all individuals have the opportunity to achieve their goals.”

結論を言うとアメリカンドリームは、発端期から大きく変化した。個人が幸福と成功を遂行するという元祖の意味とは異なり、アメリカンドリームは多くのアメリカ人が達成不可能な目標を意味するようになった。この堕落の原因として、経済的な不平等、社会的流動性の下落、教育や仕事を獲得する為のアクセスの欠乏などが考えられる。このアメリカンドリームの意味の変化は、貧困や社会不安などの社会全体と密接な関係がある。アメリカンドリームを元来の目的に戻すためには、ポリシーメーカーがこれらの組織全体の問題を重視して、誰もが目標を達成するチャンスが得られる平等な社会作りに貢献するべきである。)

結論文は太字で書かれていて、課題の主旨を指摘している点に注目しましょう。

ステップ7: 論文の訂正、編集

論文の最初の下書きを書き終えたら、次は訂正、編集です。文法ミス(grammatical errors)、句読点ミス(punctuation errors)、スペルミス、不自然な文構成(sentence structure)を含めた如何なる間違いが無いことを確認します。あなたの論文の構成が優れていて、論点がアカデミックライティングのしきたりに沿った表現で、出された研究の規定に適切であるかを確認しましょう。あなたの論文がスタイリッシュでミスの無いことを確信する為に、ワードバイス(Wordvice)のようなプロの英文校正サービス(professional proofreading company)でエッセイ英文添削(essay editing)を受けましょう。

結局、学術論文の執筆には、注意深い計画、研究、批判的思想などの能力が必要なのです。ここでアウトラインしたステップに沿って、読者の期待に応えられる最良の論文を書いて、素晴らしい成績を獲得してください。大切なのは、興味があって既に十分理解している課題を選ぶこと、研究をすること、アウトラインを作成すること、明確で正確な序説を書くこと、しっかりとした裏付けのある本体文章を書くこと、印象強い結論を書くこと、そして、論文を提出する前に訂正と編集を忘れないことです。

 

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引用元:

blog.wordvice.jp